「着信コールフロー」とは、複数の着信シナリオを紐づけて構成される「階層構造のシナリオ群」のことです。
実際にMOBI VOICEの画面を操作しながら下図の着信コールフローサンプルを作成してみましょう。
※本Stepでご紹介しない着信コールフローの機能、設定項目等については「関連情報」よりユーザーマニュアルをご確認ください。
※作成するサンプルシナリオ/コールフローは「ビジネスプラン」のご利用を想定したものとなり、使用するオプションには「スタンダードプラン」では使用できないオプションが含まれます。
目次
💡 用語解説
着信コールフロー作成で使用する主要な概念について説明します。
着信コールフローとは
複数の着信シナリオを組み合わせて、階層的な分岐構造を作る機能です。
イメージ図:
[通話開始]
↓
[開始シナリオ]「お問い合わせありがとうございます。製品デモは1、オペレーターは2を…」
↓
分岐
├─ 1番 → [分岐シナリオ]「製品デモですね。モビエージェントは1、モビボットは2を…」
│ ↓
│ 分岐
│ ├─ 1番 → [終了シナリオ]製品デモ申込(モビエージェント)
│ └─ 2番 → [終了シナリオ]製品デモ申込(モビボット)
│
└─ 2番 → [終了シナリオ]電話転送
なぜ必要なのか:
- 単純な分岐だけでなく、「製品デモ」→「どの製品?」のような段階的な絞り込みができる
- 複雑な問い合わせフローを整理して管理できる
シナリオの種類と役割
開始シナリオ
コールフローの入口となるシナリオです。
特徴:
- 通話開始直後に再生される
- ガイダンスと設問は再生されるが、終了メッセージは再生されない
- 1つのコールフローに1つだけ設定
設定内容:
- 最初のガイダンス(挨拶、全体説明など)
- 必要に応じて設問(初期情報の取得など)
終了シナリオ
コールフローの出口となるシナリオです。
特徴:
- 分岐の最終的な遷移先
- 通常の着信シナリオと同様に動作(ガイダンス、設問、終了メッセージすべて再生)
- 複数設定可能
設定内容:
- 最終的な処理(情報取得、電話転送、SMSメッセージ送信など)
- 終了メッセージ
分岐設問シナリオ
2段目以降の分岐を実現するための中継シナリオです。
💡 いつ必要?
- ✅ 必要: 2段以上の分岐がある場合
- ❌ 不要: 1段だけの分岐の場合(開始シナリオから直接終了シナリオへ)
なぜ別のシナリオが必要?
開始シナリオで設定できる分岐は「1段目」のみです。さらに詳細な分岐を作るには、分岐先として「分岐設問シナリオ」を作成し、そこから新たな分岐を設定します。
【1段目の分岐】
開始シナリオ ├─ 分岐1 → 終了シナリオA └─ 分岐2 → 終了シナリオB
【2段目の分岐】
開始シナリオ ├─ 分岐1 → 分岐設問シナリオ ← ★ここで2段目の分岐を設定 │ ├─ 分岐1-1 → 終了シナリオA │ └─ 分岐1-2 → 終了シナリオB └─ 分岐2 → 終了シナリオC
設定内容:
本サンプルでは「中継」だけが目的なので、ガイダンスや設問は空(//)にしています。
必要に応じて、分岐前の案内メッセージを設定することも可能です。
ガイダンスに「//」を入れる理由
なぜ「//」を入力するのか:
- ガイダンスや終了メッセージは、シナリオ保存時の必須入力項目です
- 読み上げが不要な場合でも、何かしら入力しないと保存できません
- 慣例として、ダミー文字「//」を入れる方法が用いられます
✅ 他の文字でも良い?
はい、任意の文字で構いません。ただし、誤って読み上げられないように記号(//、-、など)が推奨されます。
電話転送設定
着信シナリオの終了時に、指定した電話番号へ通話を転送する機能です。
利用シーン:
- オペレーターへのエスカレーション
- 担当部署への振り分け
- 営業時間外の転送先設定
設定項目:
- 転送先電話番号: 転送先の電話番号(外線番号)
- その他: タイムアウト、転送失敗時の処理など
⚠️ 注意事項:
- 転送先の電話番号は事前に確認・テストしてください
- 転送先がつながらない場合の動作も考慮が必要です
1.着信コールフローを構成するシナリオの作成
コールフローを構成するパーツとなる着信シナリオを作成します。
着信コールフローは「開始シナリオ」「分岐設問シナリオ」「終了シナリオ」により構成されます。
各シナリオの役割は下表のとおりです。
| シナリオの種類 | 役割 |
|---|---|
開始シナリオ |
|
終了シナリオ |
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|
分岐シナリオ ※分岐が多段(2段以上) |
|
1-1.から作成していく着信シナリオ上の設定項目について、初期設定値から変更不要および設定不要な項目は記載を省略します。
着信シナリオの各項目の詳細、着信コールフロー上での各設定項目の制御については「関連情報」よりユーザーマニュアルをご確認ください。
1-1.開始シナリオの作成
着信シナリオ>シナリオ作成 画面上で新規シナリオを作成します。
※着信シナリオの作成手順については Step1:着信シナリオを作成する をご参照ください。
下記のように設定し、[ 保存 ] ボタンをクリックしてシナリオを保存します。
1. シナリオ基本設定
タイプ:
Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】開始シナリオ
2. ボイスメッセージ設定
ガイダンス:
お問合わせありがとうございます
こちらの窓口では、製品デモのお申込み、および、オペレーターへの電話問合わせができます終了メッセージ:
//
※シナリオ名は各シナリオを紐づけする際に「開始シナリオであること」が判別しやすい名称にします。
※「終了メッセージ」は着信コールフロー上で発話されませんが、シナリオ保存時の必須項目のため任意のテキスト(本サンプルシナリオ上では [ // ])を入力しておく必要があります。
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1-2.終了シナリオの作成
分岐の最終的な遷移先となるシナリオ、「製品デモ申込」「電話転送」の着信シナリオを作成します。
「電話転送設定」について、機能の詳細は「関連情報」よりユーザーマニュアルをご確認ください。
1-2-1.製品デモ申込シナリオの作成
着信シナリオ>シナリオ作成 画面上で新規シナリオを作成します。
下記のように設定し、シナリオを保存します。
1. シナリオ基本設定
タイプ:
Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】製品デモ申込
2. ボイスメッセージ設定
ガイダンス:
ありがとうございます
後日各製品の担当者より日程等ご相談のお電話をさせていただきます設問内容:
【設問1】
-
設問文
日中ご連絡のつくお電話番号をご入力ください。10桁の場合は最後にシャープを押してください - 設問オプション:
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
復唱 |
利用する |
| 読み上げ速度 | 変更なし |
| 復唱時の数字読み上げ | する |
| ボタン入力 | 利用する |
| 入力指定 | 桁数指定 |
| 桁数指定 | 10~11桁 |
| 自動入力終了 | ☑(有効) |
| タイムアウト | 20秒 |
終了メッセージ:
製品デモのお申込みを承りました
あらためて担当者よりご連絡させていただきます
ご利用ありがとうございました
|
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1-2-2.電話転送シナリオの作成
着信シナリオ>シナリオ作成 画面上で新規シナリオを作成します。
下記のように設定し、シナリオを保存します。
1. シナリオ基本設定
タイプ:
Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】電話転送
2. ボイスメッセージ設定
ガイダンス:
//終了メッセージ:
オペレーターへおつなぎします
電話を切らずにお待ちください
3. 電話転送設定
転送先電話番号:
0312345678※「転送先電話番号」には、検証用の電話番号などテスト転送して良い番号を設定します。
1-3.分岐設問シナリオの作成
分岐設問シナリオは、コールフロー上で2段以上の分岐がある場合にのみ、着信シナリオとしての作成および、コールフロー画面上での設定が必要です。(分岐が1段のみの構成の場合は不要)
このStepで作成するコールフローサンプルは2段分岐の構成としているため、2段目の分岐選択肢用のシナリオを作成します。
※フロー上のどの部分に設定するのかについては本Step内 2.着信コールフローの作成 > 2-2.分岐設問の設定 に後述しています。
着信シナリオ>シナリオ作成 画面上で新規シナリオを作成します。
下記のように設定し、シナリオを保存します。
1. シナリオ基本設定
タイプ:
Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】分岐設問用シナリオ
2. ボイスメッセージ設定
ガイダンス:
//終了メッセージ:
//
※シナリオ名は各シナリオを紐づけする際に「分岐設問用シナリオであること」が判別しやすい名称にします。
※分岐設問シナリオ上にガイダンスや設問を設定すると、分岐の途中(分岐番号ボタン入力後、かつ、終了シナリオ遷移前)でガイダンスや設問の読み上げをすることも可能です。
本コールフローサンプルでは、設計上、分岐途中のガイダンス/設問の読み上げは不要のため、ガイダンス/終了メッセージ(シナリオ保存時の必須項目)には [ // ] を設定し、設問は未設定(空欄)としています。
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2.着信コールフローの作成
作成した各シナリオを紐づけてコールフローを作成します。
モビボイス管理画面 シナリオ > 着信コールフロー > [ コールフロー作成 ] ボタン をクリックすると、新規作成画面に遷移します。
初期画面では「開始シナリオ」「分岐設問」「遷移先シナリオ(終了シナリオ)」のBOXが用意されています。
下図の状態から、必要項目を設定し、コールフローを構成していきます。
※以降、作成手順を説明する上で、フロー図上の2段目を「第二階層」、3段目を「第三階層」と呼びます。
※着信コールフロー新規作成(編集)画面の詳細については、「関連情報」よりユーザーマニュアルをご確認ください。
2-1.開始シナリオの設定
着信コールフローの始まりとなるシナリオを設定します。
コールフロー編集画面上の「開始シナリオ」のBOXをクリックすると、画面右側に「開始シナリオBOX編集エリア」が表示されます。
編集エリアの「シナリオ」項目に、 1-1. で作成した「開始シナリオ」をプルダウンで選択します。
シナリオを選択すると、「ガイダンス」の部分に、選択した着信シナリオ上に設定されたガイダンスメッセージが表示されます。
[ 適用 ] ボタンをクリックして内容を確定すると、コールフロー編集画面上の「開始シナリオBOX」内に、ガイダンスメッセージとシナリオ名が反映されます。
2-2.分岐設問の設定
エンドユーザーに提示する「選択肢」の設定をします。
コールフロー編集画面上の「分岐」のBOXをクリックすると「分岐シナリオBOX編集エリア」が表示されます。
※分岐シナリオBOX編集エリア内の [ 追加 ] ボタンをクリックすると、分岐選択肢を最大9個まで追加することができます。
※分岐シナリオBOXについての詳細は、「関連情報」よりユーザーマニュアルをご確認ください。
2-2-1.第二階層の分岐設定
第二階層「分岐1」のBOXをクリックし、編集エリア上で下記の通りに各項目を設定します。
分岐設問:
//
応答認識不可時、設問を繰り返す ☑※本コールフローサンプルの場合は、設計上事前案内文を開始シナリオ ガイダンスに設定しているため、「分岐設問」は読み上げ不要(必須項目のため [ // ] を入力)としています。
【分岐1】
-
分岐選択肢
製品デモをご希望の場合は1を押してください -
シナリオ
タイプ:Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】分岐設問用シナリオ
※設計上、この後さらに第三階層の分岐設定をする必要があるため、「分岐設問用シナリオ」を設定します。
【分岐2】
-
分岐選択肢
オペレーターへの電話問合わせをご希望の場合は2を押してください -
シナリオ
タイプ:Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】電話転送
[ 適用 ] ボタンをクリックします。
コールフロー編集画面上の第二階層「分岐1」「分岐2」のBOX内に、「分岐選択肢に設定した文言」と「シナリオ名」が反映されていることを確認します。
2-2-2.第三階層の分岐設定
「第二階層 分岐1に紐づく第三階層分岐」を設定します。
「第二階層 分岐1BOX」からコネクト線でつながった [ シナリオを追加 ] ボタンをクリックし、分岐設問編集エリアを表示させます。
各項目を下記の通りに設定します。
分岐設問:
製品デモのご用命ですね ご希望の製品名を選択してください
応答認識不可時、設問を繰り返す ☑【分岐1】
-
分岐選択肢
モビエージェントをご希望の場合は1を -
シナリオ
タイプ:Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】製品デモ申込
【分岐2】
-
分岐選択肢
モビボットをご希望の場合は2を押してください -
シナリオ
タイプ:Voiceシナリオ名:
【着信コールフローサンプル】製品デモ申込
[ 適用 ] ボタンをクリックして、コールフロー図上に第三階層目の「分岐1」「分岐2」が追加されたこと、それぞれの枠内に「分岐選択肢に設定したの文言」と「シナリオ名」が反映されたことを確認します。
2-3.コールフローの保存
コールフロー作成画面上部の「コールフロー名」項目に任意のコールフロー名を入力し、 [ 保存 ] ボタンをクリックします。
例) 着信コールフローサンプル
保存した着信コールフローは「着信コールフロー一覧」画面に表示されます。
また「着信シナリオ一覧」の検索エリア上で「コールフロー名」の入力による検索ができるようになります。
※シナリオ名の前方に「フローstart」マークがついているシナリオは、コールフローの開始シナリオに設定されていることを指し、「フローend」マークがついているシナリオは、コールフローの終了シナリオに設定されていることを指します。
着信コールフローの作成は以上で完了です。
3.着信コールフローの動作確認を行う
「発信による確認」「着信ログの確認」の2種類の方法で動作確認ができます。
3-1.発信による動作確認
作成したコールフローサンプルに電話番号を紐づけすると、架電による動作確認ができます。
3-1-1.電話番号を設定する
購入済、未使用の電話番号に、サンプルシナリオを紐づけます。
※電話番号の購入方法については Step0:MOBI VOICEを始める前に 3.電話番号の購入 をご参照ください。
- 電話番号 > 電話番号一覧 画面上で、コールフローサンプルを設定する電話番号の[ 詳細 ] ボタンをクリックします。
- 「電話番号詳細」画面上で [ 編集 ] ボタンをクリックします。
-
「番号設定」エリアの「シナリオ / コールフロー」項目で下記の通り選択し、[ 保存 ] ボタンをクリックします。
シナリオタイプ:Call Flowシナリオ名:
着信コールフローサンプル ※2.で設定したコールフロー名
3-1-2.動作確認時のポイント
以下は、着信コールフローの発信確認時の基本的な確認ポイントと、期待通りでない場合の修正方法です。
※ここでは、着信コールフロー編集画面上での設定に対するポイントのみを記載しています。分岐後の「終了シナリオ」上の確認ポイントについては「着信シナリオの動作確認ポイント」として Step2:シナリオの動作確認を行う に記載しておりますのでご参照ください。
| 確認ポイント | 修正方法 |
|---|---|
| 発信後、「開始シナリオ」のガイダンスメッセージが再生されるか |
異なるガイダンスメッセージが再生される場合、開始シナリオ編集エリア上で「開始シナリオ」以外のシナリオを設定している可能性があります。 着信コールフロー 開始シナリオ編集エリア上で正しいシナリオに設定します。 ※設定方法は 本Step内 2-1.開始シナリオの設定 をご参照ください。 |
| 「開始シナリオ」のガイダンスメッセージ再生後、続けて分岐選択肢のメッセージが読み上げられるか |
着信コールフロー 分岐設問編集エリア上で、各分岐の選択肢テキストが正しく設定されているかを確認し、修正します。 ※設定方法は 本Step内 2-2.分岐設問の設定 をご参照ください。 |
分岐選択肢メッセージの再生後、無応答の場合に、分岐選択肢メッセージが繰り返し再生されるか |
着信コールフロー 分岐設問編集エリア上で「応答認識不可時、設問を繰り返す」に☑を入れます。 ※設定方法は 本Step内 2-2.分岐設問の設定 をご参照ください。 |
分岐設問、分岐選択肢に設定したメッセージに、誤読や違和感のあるイントネーションはないか |
着信コールフロー 分岐設問編集エリア上で設定したテキストを修正します。 ※コールフローには「サンプル音声」機能がないため、設定したテキストがどのように再生されるかを架電により確認し、誤読する漢字をひらがなにするなどの対応が必要です。 |
分岐選択肢メッセージ再生後、選択肢ボタンの入力により想定どおりの分岐選択肢およびシナリオへ遷移するか |
想定どおりのシナリオに遷移しない場合、分岐設問編集エリア上の「シナリオ」が未設定、もしくは正しいシナリオを選択していないなどの可能性があります。 該当箇所の分岐設問編集エリア上で、「シナリオ」の設定を修正します。 ※設定方法は 本Step内 2-2.分岐設問の設定 をご参照ください。 |
※上記はコールフロー編集画面上の設定項目に対する確認ポイントとなります。着信シナリオの確認ポイントについては Step2:シナリオの動作確認を行う をご参照ください。
3-2.着信ログの確認
着信コールフローのログを着信ログ画面より確認することができます。
ログの確認方法、CSVのダウンロード方法は、着信シナリオと同様です。
手順の詳細は Step2:シナリオの動作確認を行う 3.着信ログの確認 および、「関連情報」のユーザーマニュアルをご参照ください。
着信ログ > 着信ログ一覧 画面上の検索エリアで「コールフロー名」を入力すると、コールフローに紐づく着信ログを一覧表示できます。
以上で、着信コールフローシナリオの作成、動作確認は完了です。